■2006年4月21日
獣王星のレコーディング、やっと終わりました。
数えてみれば約8日間、作曲のために家から出ていませんでした。
これほど長い間、買い物にも出掛けずに仕事部屋にこもって
仕事していたのは、珍しいかもしれません。
ヒゲものびるわけです。
昨今、音楽家のやる仕事量は劇的に増えました。
今回のような仕事では私は作曲家になるわけですが、同時に
シンセサイザー等の打ち込み(コンピューター作業)やオーケストラや
ミュージシャン用のスコア書き、レコーディングではディレクションはもちろん、
チェロの演奏、スケジュールを含めた全体の監督もやらなければなりません。
スタジオにはマイマイクも持ち込みますから、トランポも自分です。(笑)
昨日のレコーディングを終え、今日からはまた自宅のスタジオで
トラックダウン作業です。
どう考えても仕事多すぎです。
でも、全体に制作費の予算が減っているからしょうがないのですけれど....
いろんな意味で何かがおかしい、本当に世の中は景気がいいのか?と思いながら
今日も頑張るのですけれどね。
このほかに原稿書いたり取材受けたり、コンサートしたりプロモーションしたり、
テレビやラジオに出演していたらたぶん死んじゃいます。
他の音楽家はどうしているのでしょう....
あまり大きな声じゃ言えないですけれど、メロディだけ書いてあとはおまかせ、
なーんていう人は多いのですが、ちょっといいなぁ、と最近羨ましいです。
それでオーケストラ曲を作りました〜、って言えるのですから、すごくいいです。
いえ、間違ってはいませんよ、決して。
私なんか自分の営業コンサートのカラオケでさえ、自分で作るんですからねぇ。
でもロンドンで仕事のリサーチをしていて羨ましいな、と思ったのは
作曲とアレンジ(オーケストレーション)は別の人がやるそうです。
しかも予算のある時にはラブシーンの作家とそれにあったアレンジャー、
戦闘シーンにあった作家と派手にオケをならすアレンジャー等々
使い分けるそうで、ひとつの映画に10人近くの人が関わることも
あるらしいのです。
すごい、というか羨ましいというか....
そうだ、今日は歯医者です。
うーん、どうしてこういう日に予約を入れるのでしょうか、私は....
なんだか今日は心身共に自虐的になっています。(笑)
スタジオのレコーディング風景、ミュージックコーディネーターの
山田君が写真を撮ってくれたので、アップしてみたいと思います。
まず一枚目は私が撮っていますが、たぶん1万人にひとりくらい「すごい!」
と興味をひく写真です。
ヴィンテージマイクの電源部オンパレードです。

これと同じ量のセットがもうひとグループありました。
わかる人にはわかる、という、とっても微妙でどうでもいい写真です。(笑)
今日のストリングスカルテットは片桐さんグループ。
女性4人組で華やかでした。


二人が甘党、二人が大酒飲み、らしいです。
誰かは口が裂けても言えませんが....
それにしても人に頼んでおきながら文句を言うのも何ですが、撮影された写真は
9割方手ぶれでダメでした....なんだか、ですねぇ。
スタジオは麻布にあるオンエアスタジオ。
このすぐ近くに知る人ぞ知る青柳があるのですぅ。
今日は栗まんじゅうと道明寺の桜餅がありましたので、それをみんなで
おやつにしました。
桜が終わったのに桜餅?と思ったのですが、おばあちゃんの説明によると
一年中作っているそうです。
それにしても食べ物の写真は絶対に忘れます。
食い意地はっているからでしょう、たぶん。
和菓子はまだ苦手ではありますが、美味しいところのものは大丈夫、という
相変わらずのわがまま王道を行っています。
ピアニストは初めてお会いする(同じ仕事ですれ違ってはいました)
井上ゆかりさん。

基本はジャズピアニストですが、静かな曲も美しい繊細なタッチでした。
こう考えてみると今日は女性ミュージシャンばかりでした。
普段ははっつぁん(古川氏)や岡部氏と、かむさ苦しい(失礼)男ばかりで、
たまーにたまちゃん(パーカッションの珠緒氏)が来てスタジオが華やかに
なるくらいですが....
新聞の記事からですが気になったものを。
奈良市鍋屋町のレストラン「Season」(0742-23-7515)で、
大仏の縮れ毛「螺髪(ら・ほつ)」をイメージした「大仏プリン」が
人気だそうです。
プリンとシュークリーム好きの私としては興味津々ですが、
6人前の量だそうで....ちょっとひきます。
螺髪に形を似せたガラス容器入りで味はカスタードと県内産の大和茶の2種類。
調理に時間がかかるそうで1日6個の限定販売です。
泊まりがけで食べに行かないとダメですかねぇ....
マイマイクのトランポで思い出しましたが、台車を買ったのです、ついに。
スタジオでみんなに自慢したのですが、これが7万円?!とひかれてしまいました。
確かに台車はよくある真っ青な色で普通ですが、キャスターにサスペンションが
ついていて、それはそれはなめらか、静かに、しかもヴィンテージマイクに
優しいというものです。
確かに高いんですけれど....でも、100万円もするマイクを1万円しない台車で
壊してしまうのは、ものすごく悔しいので....
究極のケチですね、はい。
しかも貧乏真っ逆さまという感じで....
でもチェロ持って台車を押しながらスタジオに入る光景は、ちょっと
恥ずかしい感じもあります。