Motel Chronicles


■2004年7月18日

コンサート等の情報を載せました。
今年はツアーをやらないそうです。すみません。
渋谷オーチャードホールのコンサート、一回のみになるようです。
全国津々浦々まで出掛けられないのはとても悲しいですが、是非、東京に遊びがてら
コンサートに来てください。
今回のコンサートは世界の車窓からDVD発売記念です。各国のテーマ曲を書き下ろした
ものを集めたCDも発売されます。
実質私のニューアルバムといっていいでしょう。
まだその制作は今も続けられているのですが、ちょっと曲を多く書きすぎてしまって、
全部をCDに入れることは不可能になってしまいました。
DVDには全曲入っているのですが...なんとも贅沢なことです。
でも多く曲を作ってしまったおかげで、私の仕事量も半端じゃありません...
ゴクタマにテレビには出ていますけれど、最近ではほとんど「制作」で地下に潜っています。
外の暑さを知らないのは幸せかもしれませんが、冷房
 
コンサート等の詳細はWhat's Newからどうぞ。
 
今年の夏の24時間テレビで放映される24時間ドラマ、また音楽担当させてもらいます。
これで三年連続になるようです。
監督は星の金貨からずーっとお付き合いのある吉野監督。
去年のフカキョンと長瀬君が出演したドラマは好評につき、DVDにもなっています。
制作発表はもう少し先ですので詳細は書けませんが、私の好きな俳優が二人
出演するみたいで、ものすごく楽しみにしております。
脚本もまた泣けるんですよ、これが...

■2004年6月29日

先週の土曜日にフジテレビ「僕らの音楽」の収録がありました。
今回は今井美樹さん。
古くからのお友達なのですが、実はチェロで彼女と一緒に仕事をするのは
初めだったのです。
相変わらず綺麗だし歌は上手かったし、良く喋る。
ごたごたはあるみたいですけれど、明るく元気でした。
この番組の音楽監督は武部聡さんで、もう20年近く前からの仕事仲間でも
あります。
あぁ、仲間と言っては失礼に当たりますね、先輩ですから。
作曲家アレンジャーの千住明君も同じ時に収録があって、千住君のアレンジで
武部さんがピアノを弾いていたのが、なんとも面白かったです。
「へぇ〜、武部さん、人のアレンジでピアノを弾くこともあるんだ!」
と控え室では突っつかせて頂きました。
そういえば前回のアヤヤさんの収録の時も、松任谷正隆さんと武部さんの
ピアノ連弾があって、ピアノを弾く松任谷さんを見るのは初めてだなぁ、と
ちょっと感激しました。
千住君もピアノ曲集CDとか出していますけれど、ピアノを弾くのは珍しいんですよ。

そう、私と千住君は同じ歳。武部さんが年上ですから先輩に当たるわけで、
3人で雑談をしていた時も
「音楽業界、こう見えても上下関係はきびしいよね」
という話になりました。

楽器や業種によって違うとは思うのですが、芸大のチェロ科というのは
ほとんど体育会系の厳しさがありました。
学校が終わった頃に上級生が酒を飲みに行くぞ、と誘ったとすると
絶対何があっても断れません。
ほとんど毎日に飲んでいたように思います。
だから強かったですね、お酒。
今はまったくといっていいほど飲めませんけれど、当時は嫌々ながらも
飲まされていましたから、飲み慣れていたと言ってもいいでしょうか。
チェロ抱えて終電に間に合わなくて、途方に暮れたことも何度もありました。

そういう環境で鍛えられたので、先輩に対しては人一倍気を使います。
特に芸大4年間のチェロ科の先輩に対しては。
だからスタジオのレコーディングなどに芸大のチェロ科の先輩が来るのが、
一番仕事やりにくくなりますね。
逆に「新人類」といわれた私たちの年代は、先輩からはそうやって
面倒を見てもらいましたけれど、後輩を飲みに連れて行くことはあまり
しませんでした。
ある意味、強制的に飲みに行くことがイヤでしたから、そういうことを
後輩達にはさせたくないというのもありましたし、また、自分のことで
いっぱいだったのでしょう。
今思いだしてみれば、高校時代の時も大学オケのアルバイトをしたりして、
そういう時は大学生からすごく可愛がられました。
それは酒を飲まされた、という意味ですが...
私にとっては今がやっとお酒をおごったり、食事に連れて行く立場に
なったり余裕が出来たのだなぁ、とは思いますが、時間がないことが玉に瑕です。
いえ、言い訳をしているわけではありませんよ...
周りの諸君、たかってもいいのですよ〜。

武部さん、千住君の会話を聞きながら学校は違うけれど(たぶん)先輩後輩の
良き関係が垣間見えてなかなか面白かったです。

 
作家で脚本家の野沢尚さんがなくなったようです。
一度ドラマで一緒に仕事をさせて頂き、打ち上げパーティーでは
話しもしたこともありました。
私と同じ歳だったのですね...
ちょっと以外でした。
詳細はわかりませんが、もし自殺だったら本当に残念でなりません。
 
 
秋にコンサートツアーがある予定です。
今回は今まで行ったことのないところに行けそうな気がしています。
楽しみに待っていてください。

■2004年6月11日

レイチャールズが亡くなりました。
音楽的に似合わないといわれるかもしれませんが、結構好きだったんです。
映画ブルースブラザースに、確か楽器屋の親父役で出演していましたが、
いい感じでしたね。
私的には一番の思い出は数年前でしょうか、ロンドンかパリに滞在していた時に
プジョーの確か306というシリーズのカブリオレ(オープンカー)のCFに
彼が出演していました。
盲目なのに車の宣伝とはちょっと変ですが、これがドライレイクのような
ものすごくだだっ広い場所で、彼がそのオープンカーを運転しているものでした。
私が見た限り本当に運転していました。
まわりは見渡す限り何もないところですから、たぶん20分走っても障害物は
なかったでしょう。
彼自身、本当にうれしそうに、そして幸せそうに運転をしていて、
たった一分ほどのCFで映画を観たような感動がありました。
オープンカーのコンセプトを確か「自由」というキーワードにしていましたが、
彼の顔は本当に解き放されたいい顔をしていて、
思い出しても涙が出てきそうです。
もちろんバックに流れる曲は彼の曲。
たぶんヨーロッパだけの放映だったとは思いますが、今までで見たコマーシャルの中で
一番すごいと思ったものです。
惜しい人を亡くしました。
 
 
昨日、TFMでコンサートがありました。
大江千里さんの番組で生放送でした。しかもテレビ収録まであり。
インターネットでも配信されましたが、まだ、配信中です。
コンサートに来られなかったかた、チェックしてみてください。
LiveDepot

明日はフィリアホールでのコンサートです。
完売と聞いています。ありがとうございます。
来週はディナーショーです。
今回はちょっとだけ得点あります。(笑)

■2004年5月30日

ちょっとだけお休みを取りました。
大抵の場合、さぁアメリカドライブの旅!とかアラスカだとかスコットランドの
ような自然の中のドライブを考えるのですが、今回はちょっと違って
とてもゆるい旅行をしました。
フィリピンの小さな島ひとつがホテルになっているという、なんとも贅沢なところで
「何もしない」というもの。
基本的に貧乏性なので、何処かにわざわざ出掛けていって何もしない、というのは
逆にプレッシャーになるのですが、たまにはこういう旅もいいかな、と。

最初の一日はほとんど寝ていて、次の日からはスノーケリングにはまって、
珊瑚礁を眺めたり魚をずーっと追いかけていたりしました。
20年ぶりに日に焼けたかもしれません。
島全部がホテルですから、何処に行ってもプライベートビーチ、ということで
何をしてもオッケーです。
ビーチからすぐ珊瑚礁のポイントがあったりして、それは天国のようでした。
あぁ、こういう世界もあるんだなぁ、と。
この場所は6月から風が変わって雨期となって、台風とかの影響を受けるので
オフシーズンとなるそうで、ゆえにお客がいない...
私の出発日もフィリピンはもちろん、ちょうど東京に台風が来ていましたし
どうなることかと思っていました。

ひとつ発見したこと。
もともと船にはめっぽう弱くて、仕事でも船関係だけはお断りしているのですが、
スノーケリングポイントまでモーターボートで行った時のこと。
波が高くて船に酔うのはもちろんのこと、波間に浮かんでいる時にも
船酔いすることがわかりました。
これにはちょっとショック。
三半規管の何か欠陥があるのでしょうかねぇ...


先日、Yaeさんのラジオ番組に出演しました。
相変わらず綺麗で、しかも私には持っていないナチュラルな雰囲気は羨ましい。
そして歌をうたえる人は本当に羨ましい。
私なんかチェロを取ってしまったら、ただの人ですから。


世界の車窓からのDVD、制作進んでいます。
 

雑誌の中でタイアップページの取材がありました。
カロッツェリアというカーナビとか自動車用オーディオの大手メーカーのでしたが、
今や車の中も5.1チャンネルドルビーサラウンドなんですね〜。
私も同社の製品を使っていますが、ちゃんと自分でお金を出して、
そして気に入って使っているものを宣伝するのは、なかなか気持ちの良いものです。

■2004年5月19日

たまには、ということで予定等を更新しておきました。
アヤヤとの一緒の出演は収録からテレビ放映まですごく時間が短かったので、
お知らせする暇もなく終わってしまいました。
残念。
 
スタジオで仕事をしていると、いろいろな人に出会います。
先日はプロデューサーの千住明君。
兄は日本画家の大家、妹は有名ヴァイオリニストというなんとも濃い一家ですが、
彼は相変わらず元気でした。
ちょっと幸せ太り、しているかも...
3年以上会っていなかったかと思います。
それから同じ仕事でオーボエの宮本文昭さんにもお会いしました。
この人も元気ですね〜、相変わらず。
とても私より一回り近く年上とは思えません。
歌手はコキアさん。
綺麗な方で、なんだか久しぶりの華やかな仕事場でした。
 
それからもう一人久しぶりにお会いしたのが、作曲家の大島ミチルさん。
相変わらず彼女もキレイでした。
早速彼女のホームページの日記には、なんだか歯の浮くようなことを書いてありました。
嘘ですよ、そんな...
しかし彼女はいったいいつ寝ているのだろう、というくらい仕事しています。
見習わなければ。
でもちょっと会わない、と思ってみると2,3年軽く過ぎているので、怖いです。
まぁ千住君にしろ大島さんにしろ、確か同い年ですからね。
みんな頑張っていると私もうれしいです。


今月終わりからCDやDVDのリリース、そして小さなコンサートが続きます。
今年はツアーがなくなってしまいましたが、秋口に世界の車窓からの新曲を演奏する
コンサートを行うつもりです。お楽しみに!
それまではまだまだ制作が続きます...

■2004年5月5日

悪いことあればいいこともある、かな。
前回思いっきり取材の愚痴を書いてしまって、あぁもうこれで取材の仕事は来ないかなぁ、
なんて思っていたのですが、今回は写真について。
そう、そのちょっと文句を書いていた取材なのですが、ちゃんと文章は綺麗にして頂き、
それから写真までも綺麗に修正してもらいました。(笑)
ローランドが出している小さな雑誌なのですが、小さいながらも表紙と巻頭3ページもの
スペースをいただいて...
ものすごく忙しい時期でしたから、顔が滅茶苦茶疲れていたんです。
あぁ、またこれでひどい顔が、つまり目の下にクマ作った顔が載ってしまうんだなぁ、と
ちょっと撮影されているときから落ち込んでいたのですが、出来上がったものはとても
綺麗でした。
今までで一番かも、というくらい。
いきなりハッピーであります。
最近撮られる写真とか自分で撮る写真も、ましてテレビに映る自分もなかなか気に入った
ものはなかったのですが、今回は◎。
ただ、一般的な雑誌ではないので、皆さんに見てもらえなくてちょっと残念です。
 
 
先日、今度発売されるDVD「世界の車窓から」のオマケ映像の撮影のため、イタリアに
行ってきました。
非常に楽しい旅でしたよ。
演奏シーンもたくさんあるので、楽しみにしていてください。
旅途中で何度目ですか、とディレクターから聞かれてふと考えてみると、ゆうに10回は
数えることが出来ます。
多いですね〜。
京都に行った回数より多いかもしれない。
たぶんアメリカが一番多いかと思うのですが、ロンドンやパリ以上に行っていたと思うと、
ちょっと感慨深いです。
ほとんどが仕事がらみですから街の観光もしたことはほとんどありませんが、
列車でベネツィアに着いたときには、2度と来られるとは正直思っていませんでしたから、
結構うれしかったです。
一度目は随分前になりますが、カプリ島で仕事を終えそのまま新年からワルシャワで
仕事があったので、その間のクッションとしてベネツィアに行きました。
サンマルコ広場で新年を迎えたのを覚えていますが、とにかく寒くて雪のベネツィアでした。
美しかったですけれど。
元旦の朝7時にホテルにタクシー(モーターボート)を呼んでもらって、そのまま
飛行場へ。そしてワルシャワ。
とても印象的な移動でした。
そういえば、イタリアで新年を迎えるにあたって赤いもの(下着?)を身につけていると
いいと言われたので...
でも本当なのでしょうか。
 
でも最近の海外旅行といえば。
仕事が一番たて込んでいるときに行くことが多いので、たいてい向こうに着いた初日、
寝込んでいます。
今回もMilanoについてその夜の食事時に、使用不能状態になってしまいました。
せっかく美味しいMilanoの焼きリゾットを食べに行ったのに...
ADの女性には迷惑をかけてしまったり、情けないです。

■2004年4月19日

日々雑感。
最近すごく気になっていることがあるのですが...
私もいろいろ取材を受けるのですが、話し言葉そのままが文章になってしまうのです。
つまり取材中の会話をテープで録音されるのですが、そのまま活字になってしまう。
最近の「文章」の流行はよくわかりませんが、これって変ではないですか?
例えば
「〜そこに行ったんですよ、そうしたら結構よくて〜」
という会話があったとすると、そのまま「行ったんですよ」と書かれる。
これって話し言葉じゃないですか?
違うのかなぁ。
私がいけないのかなぁ。
最近の取材原稿の流行として、インタビュワーの主観や主旨は入れては
いけないのかな、と思ってしまうほどです。
このままではただの会話テープ起こしのような気が...
最近、ものすごくこういうことが多くて、悩んでいるのです。
毎回原稿チェックで語尾ばかりを直す私。
言った私がいけないといえばそれまでなのですけれど、書き言葉で話すって
難しいですよね...

だいぶ前になりますが、エンジンという雑誌でブリジストンとのタイアップページに
出させてもらったことがあるのですが、その時の文章は素晴らしかったです。
美しい日本語、その中に私の思いと言葉が組み合わせられて、また私の至らぬところは
ちゃんと足されて世界観を広げて、ブリジストンというイメージを高めていました。
もちろん広告だから、ということもあると思うのですが、でもこれぞプロ、という
ものでした。
たぶん、ですが、取材をしてくれた彼の中には書くものは決まっていたのでしょうね。
その中に私の言葉と思いがシンクロした、という感じ。
ものを作るってそういうことだと思うのです。
私だっていくらコマーシャリズムのものや人の作品だって、必ず自分の思いを
入れようとします。
入れなければいいものが出来ないのです。
こだわり、みたいなものでしょうか。
 
久々の愚痴となってしまいましたが、でも結果は私から出ているわけで...
やっぱり(やはり)私がいけないのでしょうね。

 
 
たくさん質問がきているのですが、それにお答えする時間がなくて申し訳ありません。
覚えているものだけでもお答えしようかと思うのですが...
 
■アルバム『archcello』の中に『帽子と太陽と』が入ってると聞いて購入しましたが。
帽子と太陽はCDにはなっていません。いつかは入れる予定ではありますが...
 
■人狼の楽譜は出ていますか?
たぶん、出版されていないと思います。
 
■ESPACEを聴いていてふと思ったのですが、最後の和音あごで弾くのでしょうか?
あごで弾く奏法は存在しないと思います。CDの中ではふたりで演奏をしています。
ニューヨークの女性チェリストです。
 
■Impression Of Sunday をとても気に入り、購入を考えていますが?
廃盤です。このアルバムだけはQ盤(ジャケット等を省略した廉価版)にも
なりませんでした。
 
■『世界の車窓から』の低音は、なんと言う楽器なんでしょうか?
どの音に対しての質問かわからないので、ごめんなさい。
 
■ニューアルバムの予定は?
秋頃にDVD「世界の車窓から」に書き下ろしたものを集めて、CDを出します。
DVDのほうは6月くらいから順次発売されます。合計10枚と聞いています。
私もオマケ映像として出演する予定です。
 
■「キリンと月」のマリンバのバックのCDはありますか?
最近のベストに入っているものは、ギターで演奏されています。
ご質問のマリンバは一番初期に発表されたアルバムに入っていますが、
既に廃盤となっており、ソニーからリリースされた「アーリーベスト」の
中にひょっとしたら入っているかもしれません。
この「アーリーベスト」というアルバムは、私はまったく関知していないので
内容はよくわからないのです。
 
 
もっとたくさん質問をもらったような気がしているのですが、今日はこの辺で。
 
 
昨日さっそく松浦亜弥さんとのセッションが、放映されたみたいです。
忙しくて全然覚えていませんでした。
藤井フミヤさんとのセッションは5月27日夢・音楽館(NHK)と、だいぶ後です。
これもちょっと忘れてしまいそうですね〜。
 
それにしても忙しい毎日です。
なんなのでしょう、この状況は...
頭がオーバーヒート気味で、寝ていてもずーっと脳みそが動いている感じです。
まぁ普段はあまり使っていないから、ちょうどいいかもしれませんけれど、ね。
 
撮影用のチェロ、というのがあって、値段が安いので(とはいえ...)平気で
飛行機の荷物として預けることも出来るし、楽チンなのです。
でも撮影用とはいえそれでテレビロケとかは収録されてしまうので、
音の悪さが玉に瑕ではあります。
それと見かけが安っぽい。
そこで。
音はほとんど値段と正比例なのでしょうがないとして、見かけを変えることにしました。
ニスを全部一度取ってしまって、オールドっぽい楽器のニスに変えてもらいました。
結構おぉっ!という感じに仕上がっています。
ちょっとうれしい。
安いからいじりがいがある、というものです。
本命チェロでは絶対こんなことできませんから...